製造業や情報通信、医療・福祉などあらゆる業界でAIの導入が始まった昨今、不動産業界も例外ではありません。顧客の要望を分析して物件を提案する「営業型AI」や、物件の将来の資産価値を予測する「投資型AI」が登場しています。

今回は不動産業界で進んでいるAI導入の現状についてご紹介します。

 

営業型AIによる物件提案

オンラインショッピングをしたことがある方なら、これまでの購入履歴に基づく「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という表示を目にしたことがあるでしょう。Eコマースでは、ユーザーにとって価値があると推測される商品を提示することを「レコメンデーション」と呼んでいます。

不動産の場合、同一人物が複数の物件を契約することは通常考えにくいため、まったく同じ手法を使うことはできないものの、少ない情報の中から顧客のニーズに合った物件を提案する手法としてAIの活用が期待されています。

例えば、営業型AIとして既に活用されているサービスとして、オンライン接客型不動産仲介サービスが挙げられます。営業型AIとは、ある物件を提案したときに顧客がどのような反応を示したかという情報を蓄積し、提案すべき物件の絞り込みを行うというものです。

不動産の場合、地域や間取りなど顧客が考える希望条件に合うものだけを探しても、職場の所在地や家族構成、年齢、ペットの有無などの属性によって物件が限定されてしまい、なかなか良い物件を見つけられません。
しかし、営業型AIはベテラン営業担当者やアドバイザーなど、従来人の持っていた経験知を集約し言語化することで、顧客のニーズにマッチした物件の提案を行うことができます。

 

投資型AIによる不動産投資予測

不動産投資で判断が難しい点は、「物件価格が妥当かどうか」です。物件価格は立地だけでなく、土地の形状や周辺環境などのさまざまな要素が複雑に絡み合って決定されるため、将来的な収益の予測は困難を伴います。また、こうした不動産に関わる情報は業者が持っており、一般投資家にとって不利な状況が続いていました。

そこで、最近活用され始めているサービスが投資型AIによる不動産投資予測です。この投資型AIの場合、オーナー、投資家、入居者から収集された不動産取引のデータに基づいて、AIが物件の資産価値を分析し、利回りの計算、空室率の予測、賃料設定などを行えるようになります。

 

アフターフォローもAI化が進む

単身世帯で帰宅が遅い入居者の場合、トラブルがあっても管理会社の営業時間外であるため、すぐに相談できないというケースも少なくありません。しかし、顧客満足度を高めるためには、入居者に対するアフターフォローを充実させることが重要です。

そのため、ある企業は公式アプリや自社サイトにAIを活用した対応窓口を設置し、24時間365日入居者の相談を受け付けられるようにする取り組みをスタートさせました。物件の不便さや住みにくさを早期に解消し、顧客満足度の向上を図ることが狙いです。
不動産業界も人手不足が深刻な業界の一つですが、アフターフォローをAI化して管理会社の人手不足の解消を図るとともに、これまで以上にきめ細かいサービスの提供が可能となりました。

 

まとめ

今回は不動産業界におけるAIの導入についてご紹介しました。従来、不動産業界で「人にしかできない」と考えられていた業務であっても、AIによる代替が進んでいます。不動産会社のベテラン担当者の経験や知識をデータ化し言語化することで、一般の方でも必要な情報を簡単に入手できるようになりつつあります。不動産業界では、AIの活用がより一層進んでいくのではないでしょうか。

 

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